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実績紹介
【導入事例】日本郵船様:船舶管...
【導入事例】日本郵船様:船舶管理に関するRAGアプリケーションの開発により業務の効率化を実現
日本郵船株式会社様は、創立から140年の海運会社であり、これまで総合物流企業として「海・陸・空」に跨るモノ運びを通じ、世界中の輸送ニーズに寄り添い、社会や産業を支えてきました。さらに従来の海運、総合物流企業の枠組みを超えた多彩な取り組みに力を入れています。
同社は、船舶管理に関する大量ドキュメントから効率的に検索・回答生成するRAG*アプリケーションを開発し、現場での活用促進・業務の削減を推進しています。
今回は日本郵船グループのDX推進を行っている、日本郵船株式会社 DX推進グループ スマートワークチーム兼ユーザーサポートチームの等々力様、株式会社 NYK Business Systems データプラットフォームアナリティクス部統轄部長の三村様にお話を伺いしました。
*Retrieval Augmented Generation : 検索拡張生成
登録したドキュメントに対し、生成AIを活用することで、情報検索ができる仕組み
右から:株式会社NYK Business Systems データプラットフォームアナリティクス部 統轄部長 三村雄一氏、日本郵船株式会社 DX推進グループ スマートワークチーム兼ユーザーサポートチーム 等々力勝也氏、Polaris.AI株式会社 代表取締役CEO 徳永優也、同 COO 飛島寛人、エンジニアリングマネージャー 奥田光(所属、役職は取材当時のものとなります)
― 貴社の事業内容と、皆様の役割について教えて下さい。
等々力氏:日本郵船は総合物流を扱う海運会社で、800隻ほどの船を運航・管理しています。
私はDX推進グループという部署で社内のDX推進の業務を担っており、主に社員のDX教育やITを使った業務改善などに取り組んでいます。
最近は社内でも特に生成AIが関心の高いテーマなので、生成AIに関する様々な最新事例を調査しながら自社での展開を検討しています。
日本郵船株式会社の等々力氏
三村氏:NYK Business Systems(以下:NBS)は日本郵船のIT子会社で、日本郵船グループ各社の業務システムの企画・開発・保守・運用、各種ユーザー支援など、ICT(情報通信技術)を活用した幅広いビジネスソリューションを提供しています。
私はNBSの統括部長として、アプリケーションを作る部署とデータ基板を作ったりデータを集めて整えて分析する部署、海務工務システム部(船を作るシステム部署)を担当しています。
― 生成AI活用の背景を教えて下さい。
等々力氏:2022年末のChatGPT登場のインパクトを受けて、新たな技術が我々の業務にどのように影響するかを検討する必要性があがってきたことが検討のトリガーとなります。
当時は何ができるのかが分からなかった為、技術検証の一環で、まずは触ってみて、生成AIの特性を理解し、どのようにビジネス変革・業務変革につなげるかを考えていました。
三村氏:日本郵船社内では、1隻で約10万ページにおよぶ船舶管理に関する大量のドキュメントから必要な情報があり、それらを効率的に検索・回答するニーズがもともとありました。
2023年4月には自社で「N-Chat」という独自のAIシステムを開発していました。数千ページのドキュメントを検索・回答することについてはうまくいったものの、10万ページにも及ぶドキュメントとなると、なかなか目標の回答精度に達せず、課題を感じていました。
その後、RAGの構築に関して、試行錯誤を行ったのですが、自社のリソースだけでは限界があると思い、AIの専門家と協力する方針を取り、連携の道を模索しはじめました。
NBSの三村氏
「生成AIへの知見の深さ」「開発環境の内製化への対応」「経営陣の熱意」からPolaris.AIに発注を決定
― AIのパートナーを探す中でPolaris.AIを選んだ理由を教えて下さい。
三村氏:生成AIの知見を持っている会社を探し、複数の会社からご提案をいただきました。その中からPolaris.AIを開発パートナーに選んだ理由は主に3つです。
<Polaris.AIを選んだポイント>
生成AIへの知見の深さ
開発環境の内製化への対応
経営陣の熱意
生成AIへの知見の深さ
生成AIへの知見の深さについて、他の会社が基本的な技術の活用の提案にとどまる中、Polaris.AIはRAGの回答精度向上にあたり、こちらの想定を上回る提案をしてくれました。
自社や他社の技術やアイディアを網羅しているのはもちろんのこと、それ以上に、専門性の高い技術的知見を踏まえた提案をしてくれました。そのお話を聞いて、非常に生成AIへの理解や知見がある会社だという印象を持ったことを覚えています。
2. 開発環境の内製化への対応
船舶管理に関するデータは非常に機密性の高いデータとなるため、開発環境は自社に構築せざるを得ない状況でした。
他社は各社の環境へのデータ移行を提案してきたのですが、Polaris.AIはシステム開発の内製化について柔軟に対応をしてくれました。
3. 経営陣の熱意
最後の決め手は、徳永さん、飛島さんと一緒に働きたいと思った部分でした。
Polaris.AIの代表である徳永さんやCOOの飛島さんが初回提案から提案する姿勢やその熱量、技術への理解度を感じたことが大きかったですね。
なお、企業規模は検討の考慮に入れませんでした。
大量のドキュメントのRAG精度改善を実施し、回答精度を80%超に改善
― Polaris.AIと実施した案件について教えて下さい。
三村氏:船舶管理に関する大量ドキュメントを効率的に検索し、回答を生成するRAGアプリケーション開発プロジェクトの中で、RAGの回答精度向上とUI/UX改善についてPolaris.AIに依頼しました。
具体的には、汎用的なSaaSや一般的な手法では精度向上が難しい、ドメイン特化の大容量データを扱う自社独自のRAGシステム開発について、Polaris.AIにお願いをした形となります。
RAGの回答精度向上に向けて、データの加工方法や回答の採点方法の見直し、最適なAI技術・アルゴリズム選定からテストの実施まで行い、当初60%ほどの回答精度を80%以上にまで向上することができました。
また、現場で使われるサービスにするためUI/UXの改善をお願いしました。最初の画面でどの船について調べるか選択できる仕組みや検索結果の参照元をわかりやすく表示するなど、使ってもらえるサービスを目指しUI/UXの作り込みをPolaris.AIと一緒に行いました。
【アプリ画面イメージ】
― 社内でのプロジェクトの評価はいかがでしょうか?
三村氏:本プロジェクトはまだ評価段階ではないものの、役員含め、社内で高い注目を集めています。
社内の重要な会議でこの取り組みを「ユーザーがグーグルのように検索エンジンの感覚で使えるシステムを開発している」と紹介しています。今後、更なる機能拡張を通じてデータ活用を推進し、検索に関する省力化や効率化を推し進めていきたいと考えています。
レスポンスの速さ、プロジェクトへのコミットメントによる円滑なプロジェクト進行
― 今回のAIプロジェクトを進めるにあたり、Polaris.AIのサポートはいかがでしたか?
三村氏:生成AIに関する知見はもちろんのこと、プロジェクトへのコミットメントを高く評価しています。
対面の担当である飛島さんが、質問や相談したことに対して、レスポンスよく的確な回答をしてくれていつも助かっています。生成AIへの知見が深く、いつも様々な改善のアイディアをいただいています。
また、プロジェクトを成功させるために、CEOの徳永さんが定例会に顔を出してディスカッションに参加してくれるなど、会社が一丸となってプロジェクトにコミットしてくれていることも心強く感じております。
― Polaris.AIとの取り組みで特に満足いただけた点や期待を超えた成果があれば教えて下さい。
三村氏:上述案件以外にも、基礎研究についても飛島さんに相談させていただいており、そこでのやり取りが自分の頭の整理にもつながっており、大変感謝しています。
最近だと、社内に様々なAIアプリケーションがあり、適切にモデルやデータを更新する方法がないと収拾がつかなくなると考えており、LLMOpsによる課題の解決について相談させてもらっています。
「船の事故情報の報告」「パーソナライゼーション」など様々な可能性を模索中
― 今後の展望として、AIのさらなる活用や、新しい技術の導入予定について教えてください。
インタビュー時の様子
等々力氏:船の事故情報の報告にあたり、今は社員がエクセルに情報をまとめてメールを送っているのですが、現場の写真や動画を活用して事故情報をリアルタイムに報告できる仕組みを作りたいと考えています。
三村氏:今のRAGアプリ開発プロジェクトの延長として、船のことを聞いたらなんでも答えてくれるアプリケーションを作りたいと考えています。
また、AIエージェントやマルチモーダル(特に音声と動画)、パーソナライゼーションなど様々な技術の活用を検討しています。
パーソナライゼーションの観点では、個人のタスクやデータを読み込ませて擬似人格を作って、自動的に回答してくれるものを作りたいと考えています。
日本郵船では3-4年ごとに部署異動があるジョブローテーション制度を採用していますが、社員が様々な業務を経験できる一方で部署内での知識の継承が課題となってます。AIを活用したパーソナライゼーションによって、前の担当の擬似人格に質問するなどジョブローテーションでのロスを最小化するなどの可能性を模索しています。
Polaris.AIには新しい世界観を一緒に作っていけるパートナーになれるとよいなと思っております。
適切なAI活用のユースケースを見つけるために業務ユーザーから相談がくる風土作りが大切
― AI技術に可能性を感じAIを活用したいと思うものの、実現可能性やROIを踏まえたテーマ選定で躓いている会社が多くいらっしゃいます。そのような企業に向けてのアドバイスなどがあればおしえてください。
等々力氏:小さくてもいいので適切なユースケースを見つけることが大切だと思います。
ユースケースを探すには、業務ユーザーから相談がくる仕組みを作ることが効果的だと感じています。業務で困ったら「DX推進グループに相談すればいいんだ」という空気を社内に作るため、月に何部署か回って話を聞いて案出しを行なっています。
また、適切なユースケースを探すにあたって自分自身でAIを触ってみて、何ができるのかを考えることも大事です。
とはいえ、最初から適切なユースケースを見つけることは難しいので、軽微な失敗は許容しつつ、途中で方針転換する可能性があるといった前提でチャレンジするのがいいと思います。
よくある失敗パターンは「作ったけど使われない」というものです。使われるAIを作るために、ユーザーの声をしっかり聞いて、実際に使ってもらった上で展開するかを判断するようにしてくことが大事だと思います。
等々力様、三村様、貴重なお話をありがとうございました!
企業のAI活用に関して、Polaris.AIでは無料相談を受け付けております。ぜひ、お気軽にご連絡ください。
AI活用に関する相談はこちらから受け付けております。
「日本郵船株式会社」様
本社所在地:東京都千代田区丸の内二丁目3番2号 郵船ビル
事業概要 :定期船事業、物流事業、自動車事業、ドライバルク事業、エネルギー事業、その他の事業
設立年度 :1885年(明治18年)9月29日
企業サイト:https://www.nyk.com/
「株式会社 NYK Business Systems」様
本社所在地:東京都中央区築地四丁目6番4号
事業概要:1.コンピューターおよび通信の利用に関するノウハウ・データベースの提供、コンサルティング業務、および教育、研修、2.物品の国際的な運送、保管、流通等に関する調査研究の受託、3.コンピューターシステムの企画、開発、運営
設立年度 :1988年(昭和63年)4月1日
企業サイト:https://nykbs.co.jp/index.html
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